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「私の愛すべき若き友たち」

小野今日子役 山田キヌヲ

脚本家の今橋貴さんとは映画『虚しいだけ』(東京藝大6期修了作品)でご一緒した。
プロデューサーの田中厚朗君と二人で事務所に挨拶にやってきて、「ガールフレンドを越える山田キヌヲを撮ります!」と豪語。私にとって主演デビューした廣木隆一監督の映画『ガールフレンド』はとてつもなく大切な作品である。今橋君も田中君もきっとそんなことわかっていたのだろうけど、出演者の所属事務所でその関係者が取り囲む中、堂々と言ってのけたそのなんとも青臭く力強い言葉に、私は素直に感動した。

前置きが長くなったが、映画『情操家族』の現場は青臭い現場だった。映画とは何か…家族とは何か…自分とは何か…。映画の話をしていても、いつの間にか自分や家族の話をしている。自分自身の思考回路で迷子になりながら、映画製作を通して必死に外部とコミュニケーションを図るという、ある意味、映画人としてあるべき姿をみんな大いにさらけ出していたように思う。愛すべき若き友たちとなんだかよくわからな
い何かを永遠に追いかけていたかったが、映画は完成した。あとは一人でも多くの方に観てもらうことを願うばかりである。

 

ご来場お待ちしております。

山田キヌヲ